詰め物の下の虫歯が進行するサイン!原因と予防法を解説

詰め物の下にできる虫歯は、見た目では気づきにくく、痛みや違和感が出た時点ですでに進行しているかもしれません。
原因には、詰め物と歯の隙間、接着用セメントの劣化、素材の変形、セルフケア不足などが挙げられます。
本記事では、虫歯が進行しているサインや発見方法、治療の流れまで解説します。
詰め物が浮く、冷たい物がしみる、フロスが引っかかるといった変化がある方は、早めの受診につなげるためにもぜひ参考にしてください。
詰め物の下で虫歯が発生する主な原因
詰め物の下で虫歯が発生する背景には、歯との境目に生じるわずかな隙間、接着用セメントの劣化、詰め物自体の変形など、複数の要因が関係しています。
詰め物の下で虫歯が発生する主な原因は、以下の通りです。
- 詰め物と歯の間に生じたわずかな隙間
- 接着用セメントの経年劣化
- 金属やレジンなど詰め物自体の変形
- 毎日のセルフケア不足による汚れの蓄積
ここからは、主な原因を項目ごとに確認していきましょう。
原因によって注意すべき変化や確認方法が異なるため、詰め物の状態と日々の習慣を分けて考えることが大切です。
詰め物と歯の間に生じたわずかな隙間
詰め物を入れた直後は歯に合っていても、長期間にわたる噛む力や素材の変化によって、境目に目では確認しにくいわずかな隙間が生じることがあります。
また、その部分へ汚れや細菌が入り込むと、歯ブラシでは取り除きにくい状態のまま虫歯が進みやすくなるでしょう。
そのため、違和感がなくても定期的な確認が欠かせません。
特に、境目のざらつきやフロスの引っかかりが続く場合は、隙間の有無をなるべく早めに歯科医院で詳しく調べてもらうとよいでしょう。
接着用セメントの経年劣化
詰め物を固定している接着用セメントは永久に同じ状態を保つものではなく、唾液や噛む力の影響を受けながら、少しずつ劣化していく場合があります。
また、セメントが溶けたり欠けたりすると、境目に細菌が入りやすくなります。
ただし、外からは変化を見つけにくいため、治療から年数が経った部分ほど歯科医院で確認してください。
痛みがない段階でも内部で変化が進んでいることがあるため、過去の治療時期を把握し、検診時に歯科医師へ伝えることも重要です。
金属やレジンなど詰め物自体の変形
金属やレジンで作られた詰め物は、噛む力や口腔内環境の影響を受け、適合不良や摩耗、破損が生じる場合があります。
また、変形によって歯との境目に段差や隙間が生じると、汚れが残りやすく虫歯の再発につながるでしょう。
そのため、見た目だけで判断せず、定期検診で状態を確かめることが大切です。
詰め物の寿命は素材や噛み合わせによって異なるので、使用年数だけで交換を判断せず、適合状態を見てもらいましょう。
毎日のセルフケア不足による汚れの蓄積
毎日の歯磨きが不十分な場合、詰め物と歯の境目に食べかすやプラークが残り、虫歯菌が活動しやすい環境が作られてしまいます。
また、詰め物の周囲には細かな段差があり、歯ブラシだけでは汚れを落としきれないこともあります。
そのため、デンタルフロスや歯間ブラシを併用して、丁寧に清掃してください。
力を入れて磨くだけでは境目の汚れを十分に落とせないため、歯科医院で自分に合った道具の選び方と動かし方を改めて詳しく教わるとよいでしょう。
詰め物の下で虫歯が進行しているサイン
詰め物の下で虫歯が進んでも、初期には目立った症状が現れず、気づかないまま歯の内部へ広がることがあります。
詰め物の下で虫歯が進行しているサインは、以下の通りです。
- 歯がしみる・ズキっとした痛みを感じる
- 詰め物が浮く・外れる・違和感が出る
冷たい物がしみる、詰め物が浮く、口臭やフロスの違和感が出るなどの変化は見逃せないため、ここから紹介するサインを参考に早めの受診につなげてください。
症状の現れ方には個人差があるため、複数の変化が重なった時だけでなく、1つでも続く場合は注意が必要です。
歯がしみる・ズキっとした痛みを感じる
冷たい物や甘い物がしみたり、噛んだ瞬間にズキッとした痛みが出たりする場合は、詰め物の下で虫歯が広がっている可能性があります。
また、境目から進入した細菌が歯の内側へ達すると、神経に近い部分が刺激を受けやすくなるでしょう。
そのため、一時的な症状と決めつけず、歯科医院で状態を確認してもらうことが大切です。
症状が短時間で消えても虫歯ではないとは限らないので、いつ、何を口にしたときに痛むのかを記録し、受診時にできるだけ詳しく伝えてください。
詰め物が浮く・外れる・違和感が出る
詰め物が浮く、外れる、噛んだときに高さや動きを感じるといった変化は、詰め物を支える歯質が虫歯によって弱くなっているサインかもしれません。
また、舌で触ると隙間がある場合や、食事中に外れた場合は無理に戻さず、内部の虫歯を広げないためにも早めに歯科医院を受診してください。
その際、外れた詰め物は捨てずに、清潔な容器へ保管しておきましょう。
患部側では硬い物を噛まず、口内を清潔に保ちながら、できるだけ早く診察を受けてください。
歯の変色や口臭・嫌なにおいが気になる
詰め物の周辺が黒ずんで見えたり、歯磨きをしても口臭や嫌な味が残ったりする場合は、内部で虫歯が進んでいる可能性があります。
また、虫歯菌の増殖や歯質の崩壊によって、においが生じることもあるでしょう。
そのため、見た目や口臭の変化を自己判断で放置せず、詰め物の状態を詳しく調べてもらってください。
ただし、変色や口臭には歯周病など別の原因も考えられるため、症状だけで決めつけず、詰め物だけでなく口内全体を十分に診てもらうことが大切です。
デンタルフロスが引っかかる・食べ物が挟まる
デンタルフロスが詰め物の周囲で引っかかる、切れる、以前より食べ物が挟まりやすいといった変化は、境目に段差や隙間が生じている可能性を示します。
また、虫歯で歯質が溶けて形が変わっている場合もあり、痛みがなくても進行することがあるでしょう。
そのため、急な変化に気づいたら、歯科医院で確認してください。
フロスを強く引き抜くと詰め物が外れることもあるので、引っかかる部分では無理に動かさず、場所を受診時に伝えましょう。
詰め物の下の虫歯を発見する方法
詰め物の下の虫歯は外から確認しにくく、自覚症状がないまま進行することもあるため、セルフチェックだけで見つけるのは困難です。
歯科医院では、以下の方法で詰め物の下の虫歯を発見します。
- 歯科医院でのレントゲン検査
- マイクロスコープや拡大鏡による精密チェック
- 詰め物を外して直接確認するケース
以下で各方法の特徴を、詳しく解説します。
歯科医院でのレントゲン検査
歯科医院のレントゲン検査では、肉眼では確認できない歯の内部や詰め物の下を画像で調べられるため、隠れた虫歯の発見に効果的です。
また、詰め物と歯の境目に現れる透過像などから、虫歯の有無や広がりを判断します。
ただし、病変の大きさや材料によって確認しにくいこともあるでしょう。
小さな虫歯が必ず写るとは限らないため、痛みの有無や視診、詰め物の適合状態なども含め、複数の検査結果から総合的に判断されます。
マイクロスコープや拡大鏡による精密チェック
マイクロスコープや拡大鏡を用いると、肉眼では見落としやすい詰め物の縁の段差やわずかな隙間、変色などを拡大して確認できます。
また、これらの装置は、初期の異常を見つける助けになるでしょう。
ただし、内部の状態をすべて判断できるわけではないため、レントゲン検査や症状の確認と組み合わせて診断されます。
設備の有無は歯科医院によって異なるので、精密な確認を希望する場合は、予約前に利用できる検査方法や対応範囲を尋ねてみてください。
詰め物を外して直接確認するケース
レントゲンや拡大観察を行っても虫歯の範囲が分からない場合や、痛みや違和感の原因を特定できない場合には、詰め物を外して直接確認することがあります。
そのため、詰め物の下を目で確かめることで虫歯の広がりや歯質の状態を把握しやすくなり、必要な切削量や新しい修復方法を検討できるでしょう。
ただし、外した詰め物をそのまま戻せないこともあります。
検査の必要性や処置後の修復方法、費用について、治療前に十分な説明を受けてください。
詰め物の下の虫歯が見つかった時の治療の流れ
詰め物の下で虫歯が見つかった場合は、進行度を確認したうえで古い詰め物を外し、感染した歯質を取り除いてから新たに修復するのが基本です。
歯科医院では、主に以下の流れで治療を進めます。
- 古い詰め物を除去し虫歯部分を削る
- 新しい詰め物・被せ物への交換
- 神経まで達した場合の根管治療
- 歯を残せない場合の抜歯という選択肢
虫歯が神経や歯根まで及んでいると根管治療や抜歯が必要になる場合もあるため、ここから一般的な治療の流れを解説します。
古い詰め物を除去し虫歯部分を削る
詰め物の下に虫歯が確認された場合は、まず古い詰め物を慎重に取り外し、感染して軟らかくなった歯質を専用器具で取り除きます。
また、虫歯を残したまま新しい材料でふさぐと再発につながるため、歯科医師は健康な部分をできるだけ保存しながら、必要な範囲を見極めて処置を進めるでしょう。
処置中は、虫歯を染め分ける薬剤などを使って確認する場合もあります。
そのため、取り残しを防ぎつつ削り過ぎないよう、歯の状態を確認しながら慎重に進められます。
新しい詰め物・被せ物への交換
虫歯部分を取り除いた後は、残った歯の量や位置、噛む力などを確認し、新しい詰め物または被せ物で形と機能を回復させます。
また、使用できる材料には保険診療と自費診療の選択肢があり、見た目や耐久性、費用が異なります。
そのため、材料ごとの特徴と追加費用を聞いたうえで、自身に合う方法を選んでください。
治療後は境目の段差も調整し、食事中の違和感や清掃のしにくさが残らないよう、噛み合わせと仕上がりを治療直後に十分丁寧に確認してもらいましょう。
神経まで達した場合の根管治療
虫歯が歯の神経まで達して感染や炎症を起こしている場合は、神経や血管を取り除き、歯根内部を洗浄・消毒する根管治療が必要になります。
また、根の中を薬剤で封鎖した後は、土台と被せ物で歯の機能を補います。
ただし、治療回数や予後は状態によって異なるため、早期に処置を始めることが大切です。
治療後も根の先に炎症が残っていないかを確認する必要があるため、途中で通院をやめず、歯科医師から指定された通院日程をきちんと守って処置を続けてください。
歯を残せない場合の抜歯という選択肢
虫歯が歯根の深い部分まで広がり、歯を支える組織も大きく損なわれて保存が難しい場合は、最終的な選択肢として抜歯が検討されます。
そのため、抜歯後の隙間を放置すると噛み合わせや隣の歯へ影響することがあるため、ブリッジ、入れ歯、インプラントなどの補う方法について説明を受けましょう。
また、どの方法にも費用や治療期間、手入れの違いがあります。
残っている歯や全身状態も踏まえて、将来的にも無理なく続けられる方法を選ぶことが大切です。
まとめ:詰め物の下の虫歯進行サインと予防の大切さ
詰め物の下の虫歯は外から見えにくく、痛みが出ないまま進行することがあります。
冷たい物がしみる、詰め物が浮く、口臭や変色が気になる、フロスが引っかかるといった変化は、内部で異常が起きているサインかもしれません。
また、症状を放置すると根管治療や抜歯が必要になる場合もあるため、自己判断で様子を見続けず、早めに歯科医院で確認してもらいましょう。
再発を防ぐには、歯ブラシに加えてフロスや歯間ブラシを使い、詰め物と歯の境目を丁寧に清掃することが大切です。
さらに、定期検診やクリーニングを続け、詰め物の劣化や隙間を早期に発見できる環境を整えてください。
オールインデンタルクリニックでは、詰め物の違和感や歯のしみ、噛んだ時の痛みなど、一人ひとりの症状を丁寧に確認し、虫歯の進行度やご希望に合わせた治療方法をご提案します。
詰め物の下の虫歯は見た目だけでは判断しにくいため、気になる変化を放置せず、早めにご相談ください。
お問い合わせは下記より受付しています。
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この記事を監修した人
日本
口腔外科学会
認定医

木下 恵泉
鶴見大学卒業後、年 町田市民病院に入職。また、赤十字病院や東京医科歯科大学顎顔面外科の勤務を経て、2018年に森の泉歯科の院長に就任。2023年3月に「オールインデンタルクリニック」を開院。
千歳烏山地区の人のために、自分のことのように相手のことを真剣に考え、1人1人に合わせた最善の治療を提案している。
略歴
2005年3月 鶴見大学 卒業
2005~2006年 町田市民病院(歯科口腔外科) 勤務
2006~2007年 武蔵野赤十字病院(歯科口腔外科) 勤務
2007~2011年 東京医科歯科大学顎顔面外科(歯科口腔外科) 勤務
2011~2018年 けやき歯科 勤務
2018年5月 森の泉歯科 院長就任
現在に至る




