更年期のドライマウスはなぜ起こる?原因と今すぐできる7つの対策

更年期に入り、口の乾きやネバつき、口臭などが気になり始めた方もいるのではないでしょうか。
ドライマウスは、エストロゲンの減少や自律神経の乱れ、ストレス、口呼吸、薬の副作用など、複数の要因が重なって起こります。
放置すると、むし歯や歯周病、口内炎、味覚の変化につながることもあるため、注意が必要です。
本記事では、更年期にドライマウスが起こる原因や代表的な症状、日常で実践できる対策、受診先と治療法まで解説します。
ドライマウスの不安を少しでも軽くできるはずですので、ぜひ参考にしてください。
更年期にドライマウスが起こる理由
更年期に口の乾きを感じやすくなる背景には、加齢だけでなく、エストロゲンの減少や自律神経の乱れが重なり、唾液の分泌量が低下しやすくなることがあります。
本項で解説する内容は、以下の通りです。
- エストロゲン減少と唾液分泌の深い関係
- 自律神経の乱れが口内環境に及ぼす影響
- 40代・50代女性に多く見られる背景
以下では、ホルモン変化、自律神経、40代・50代に多い背景を取り上げ、口の乾きとの関係を解説します。
エストロゲン減少と唾液分泌の深い関係
更年期におけるエストロゲン低下はドライマウスの一因になり得ますが、薬剤や疾患、口呼吸など他の原因も考慮が必要です。
口内の潤いを保つ唾液の分泌量にも変化が生じ、乾燥や口臭、粘つきが慢性化しやすくなることがあります。
特に40代後半から50代は、食事や会話のしづらさに加え、口臭やむし歯なども生じやすい時期です。
また、起床時や食事中の口内の変化を記録し、初期の段階から見過ごさず、早めに対策を始めることが大切でしょう。
自律神経の乱れが口内環境に及ぼす影響
自律神経は、唾液の分泌を含むさまざまな体の働きを調整しています。
しかし、更年期はホルモンバランスの変化や睡眠不足、精神的な負担によって自律神経が乱れ、普段から唾液が出にくくなる場合があります。
また、唾液が減ると細菌が増殖しやすくなり、口臭やむし歯、口内炎などにつながりかねません。
規則正しい生活や十分な休養を意識し、入浴や軽い運動、睡眠環境の見直しも取り入れながら、心身の緊張を和らげる時間を確保してください。
40代・50代女性に多く見られる背景
更年期のドライマウスが40代・50代の女性に多く見られる背景には、閉経前後にエストロゲンが大きく減少することがあります。
その影響で、唾液の分泌や口内粘膜の潤いが低下し、刺激にも敏感になりやすいでしょう。
さらに、仕事や家庭のストレス、睡眠不足、服薬機会の増加などが重なると、口の乾燥や口臭が強まる場合があります。
なお、食事や会話、睡眠に支障を感じている方は、年齢だけでなく、生活環境や服用中の薬、日々の体調まで含めて丁寧に振り返りましょう。
更年期ドライマウスの代表的な症状
更年期のドライマウスでは、口の乾燥だけでなく、口臭の悪化や味覚の変化、口内炎、舌のヒリヒリ感など、さまざまな症状が現れることがあります。
以下で紹介する症状は、以下の通りです。
- 口臭が強くなる
- 味覚がおかしいと感じる
- 口内炎や舌のヒリヒリ感
- むし歯や歯周病になりやすい
放置するとむし歯や歯周病のリスクも高まり、食事や会話に負担を感じる場面が増えるため、ここでは代表的な症状を解説します。
口臭が強くなる
更年期のドライマウスで口臭が強くなりやすいのは、唾液の自浄作用が低下するためです。
その結果、食べかすや細菌が口内に残って増殖しやすくなり、舌の汚れや歯周病菌から臭いの原因物質が発生しやすくなります。
また、起床時や緊張時は唾液がさらに減るため、普段より口臭を感じやすくなるでしょう。
そのため、水分補給やシュガーレスガム、唾液腺マッサージを取り入れ、就寝前の歯みがきや舌の清掃と併せて、口内の潤いを保つ習慣を無理なく続けてください。
味覚がおかしいと感じる
ドライマウスで味覚がおかしいと感じるのは、唾液が減って食べ物の成分が溶けにくくなるためです。
その結果、舌の味蕾へ味が十分に伝わらず、甘味や塩味など本来の味を感じにくくなることがあります。
さらに、乾燥によって舌の表面が荒れると、苦味や金属のような味がする、食べ物がおいしく感じられないといった違和感が現れる場合もあります。
食欲や栄養摂取、会話への意欲にも影響しかねないため、保湿しても症状が続くときは歯科へ相談しましょう。
口内炎や舌のヒリヒリ感
唾液が減ると口内の粘膜が乾燥して傷つきやすくなり、口内炎や舌のヒリヒリ感が現れることがあります。
また、熱い物や香辛料、硬い食品、歯みがきなどの刺激によって、痛みが強まる場合もあるでしょう。
そのため、水分補給や口腔用保湿剤を活用し、刺激の強い飲食物を控えることが大切です。
それでも炎症や赤みが続く場合は、症状が出る場所や続いた期間を記録し、できるだけ早めに歯科や口腔外科へ相談してください。
むし歯や歯周病になりやすい
ドライマウスが続くと、唾液による洗浄や細菌増殖の抑制、歯の再石灰化を助ける働きが十分に機能しにくくなります。
そのため、歯の表面や歯ぐきに汚れが残り、むし歯や歯周病が進行しやすくなるでしょう。
また、以前よりむし歯が増えた、歯ぐきが腫れやすい、歯みがきで出血しやすいと感じる場合は注意が必要です。
フロスや歯間ブラシを使った丁寧なセルフケアと定期検診に加え、よく噛むことや水分補給、口腔用保湿剤も取り入れ、口内の潤いを継続的に補いましょう。
今すぐできる更年期ドライマウスの7つの対策
更年期のドライマウスは、唾液の分泌を促し、口内の乾燥を防ぐ工夫を日常生活へ取り入れることで、不快感を和らげられる場合があります。
更年期ドライマウスへの対処法は、以下の通りです。
- 唾液腺マッサージで分泌を促す
- よく噛んで食べる習慣をつける
- こまめな水分補給を心がける
- 口呼吸から鼻呼吸へ切り替える
- 食事内容や食材選びを工夫する
- ストレスを溜め込まない生活を送る
- シュガーレスガムや保湿ジェルを活用する
症状や生活環境に合わせて続けられる方法を選び、口内の潤いを保つ習慣として少しずつ取り入れてみてください。
唾液腺マッサージで分泌を促す
唾液腺マッサージは、耳の前やあごの内側などにある唾液腺をやさしく刺激し、唾液の分泌を促す方法です。
特別な道具を使わず、日常生活へ取り入れやすい点もメリットでしょう。
また、指の腹を使い、耳の前やあごのラインに沿って円を描くように数分程度ゆっくり動かします。
ただし、食前や入浴中など決まった時間に毎日行うと習慣化しやすいものの、痛みや腫れを感じた場合はすぐに中止して歯科へ相談してください。
よく噛んで食べる習慣をつける
よく噛んで食べると唾液腺が刺激され、口内の潤いを保ちやすくなるため、特別な道具を使わず毎日の食事に取り入れやすいドライマウス対策です。
また、早食いを避けて1口ずつ丁寧に噛み、根菜や繊維質の多い野菜などを無理のない範囲で選ぶと、飲み込みやすさや満腹感にもつながるでしょう。
ただし、あごや歯に痛みがある方は硬い食品を無理に選ばず、自身の状態に合わせて、普段より噛む回数を食事ごとに無理なく少しずつ増やしてください。
こまめな水分補給を心がける
口内の乾燥を和らげるには、一度に大量の水を飲むより、乾きを強く感じる前から少量ずつ水分を補い、口内の潤いを保つことが大切です。
また、起床時や食事の前後、会話が続く場面などに水や麦茶を取り入れ、カフェインやアルコールの摂り過ぎを避けながら、こまめな補給を続けてください。
ただし、糖分を含む飲料を頻繁に飲むとむし歯のリスクが高まるため、基本は水や無糖の飲み物を毎日の水分補給の習慣として無理なく選ぶことも意識しましょう。
口呼吸から鼻呼吸へ切り替える
口呼吸は空気が直接口内を通るため、唾液が蒸発しやすくなり、寝起きや会話中の乾燥を強める原因になることがあります。
そのため、日中から口を閉じて鼻で呼吸する意識を持ち、寝ている間の口呼吸やいびき、鼻づまりが続く場合は、自己流で対処せず耳鼻咽喉科へ相談しましょう。
なお、鼻呼吸へ切り替えると口内の潤いを保ちやすくなりますが、無理に口を閉じ続けるのではなく、まずは鼻づまりの原因を早めに確認し、適切に鼻の通りを整えてください。
食事内容や食材選びを工夫する
唾液の分泌を促すには、噛み応えのある野菜や果物などを取り入れ、自然に噛む回数を増やせる食事内容を意識するとよいでしょう。
酸味のある食品が刺激になる場合もありますが、口内炎や舌の痛みがあるとしみやすいため、塩分や香辛料とともに摂り過ぎには注意してください。
なお、飲み込みにくさがある場合は、1口量を調整し、汁物やとろみを少しずつ加えるなど、口内を潤しながら無理なく食べられる調理法を毎日の食事へ取り入れてください。
ストレスを溜め込まない生活を送る
強いストレスが続くと自律神経のバランスが乱れ、唾液の分泌が減って口の乾きを感じやすくなり、更年期の不快感を強める場合があります。
そのため、深呼吸や軽いストレッチ、散歩、趣味の時間など、自分が落ち着ける方法を生活に組み込み、無理を重ねず心身を休ませる時間を確保しましょう。
なお、気分の落ち込みや不眠が続く場合は1人で抱え込まず、家族や友人など身近な人、医療機関へ早めに相談し、必要に応じて適切な支援を受けることも大切です。
シュガーレスガムや保湿ジェルを活用する
シュガーレスガムは噛む刺激によって唾液の分泌を促し、保湿ジェルは口内へ直接潤いを補うため、乾燥が気になる場面で使いやすい対策です。
活用する際は、むし歯のリスクを抑えるため糖分の少ない製品を選び、夜間や会話前など必要なタイミングで、使用方法や回数を守って活用してください。
また、乾燥の程度や使用する時間帯に合わせて使い分けると、食事や会話、睡眠中に感じる不快感を和らげやすく、日常にも無理なく継続的に取り入れられるでしょう。
症状が続く時の相談先と治療法
更年期のドライマウスが長引く場合は、セルフケアだけで改善しにくく、薬の副作用や別の疾患が関係していることもあります。
口の乾きや痛みが続く時は、歯科・口腔外科や婦人科などへ相談し、原因に応じた検査や治療の選択肢を確認することが大切です。
ここからは、症状が続く時の相談先と治療法を解説します。
まずは歯科・口腔外科を受診しよう
口の乾きや痛みが続く場合は、まず歯科や口腔外科を受診し、むし歯や歯周病、粘膜の炎症、唾液量などを詳しく確認してもらうことが大切です。
また、診察では口内の状態に応じて保湿剤や洗口剤、生活上の注意点などが提案されるため、「これくらいなら大丈夫」と自己判断で放置しないでください。
そのため、受診前に乾燥を感じる時間帯や服用中の薬、目の乾き、食事や睡眠の状況などを記録しておくと、原因を探り、治療方針を考える際の参考になります。
婦人科でのホルモン補充療法という選択肢
ほてりや発汗など生活に支障を来す更年期症状もある場合は、婦人科で更年期障害の治療について相談できます。
ただし、効果や適応には個人差があり、既往歴や体調によって慎重な判断が必要になるため、利点と副作用の説明を受けたうえで治療方針を決めましょう。
また、ドライマウスだけでなく、ほてりや発汗、睡眠の変化などほかの更年期症状も具体的に伝えると、治療の必要性を総合的に判断しやすくなります。
まとめ:更年期のドライマウスに悩む方へ原因と対策を解説
更年期のドライマウスは、エストロゲンの減少や自律神経の乱れに加え、ストレス、口呼吸、生活習慣、薬の副作用などが重なって起こることがあります。
口臭や味覚の変化、口内炎、むし歯・歯周病につながる場合もあるため、水分補給や唾液腺マッサージ、よく噛む習慣、鼻呼吸、口腔用保湿剤などを無理なく取り入れましょう。
なお、セルフケアを続けても改善しない場合や、目の乾きや痛みを伴う場合は、更年期だけが原因と決めつけず、歯科・口腔外科や婦人科へ相談することが大切です。
更年期のドライマウスによる口の乾きやネバつき、口臭が続く場合は、セルフケアだけで判断せず、歯科などの医療機関で口内の状態を確認することが大切です。
オールインデンタルクリニックでは、むし歯や歯周病をはじめとする歯科診療を行っています。
口の乾きに加え、むし歯や歯ぐきの腫れ、口臭が気になる方はご相談ください。
なお、ドライマウスの検査・治療への対応範囲は、受診前にお問い合わせください。
お問い合わせは下記より受付しています。
- WEB:公式サイトの予約フォームより(24時間受付)
- 電話:03-6909-1114
千歳烏山で土日祝日・20時まで診療の歯医者
千歳烏山駅徒歩30秒の歯医者・歯科オールインデンタルクリニック千歳烏山は世田谷区の歯科医院です。虫歯治療や予防歯科などの一般歯科をはじめ、急な歯の痛み・トラブルにも迅速に対応するため、事前予約なしでも診療いたします。
- 千歳烏山駅徒歩30秒
- 各種保険診療対応
- 年中無休
- 急患対応
千歳烏山で歯医者をお探しの方
お気軽にご予約・ご相談ください
この記事を監修した人
日本
口腔外科学会
認定医

木下 恵泉
鶴見大学卒業後、年 町田市民病院に入職。また、赤十字病院や東京医科歯科大学顎顔面外科の勤務を経て、2018年に森の泉歯科の院長に就任。2023年3月に「オールインデンタルクリニック」を開院。
千歳烏山地区の人のために、自分のことのように相手のことを真剣に考え、1人1人に合わせた最善の治療を提案している。
略歴
2005年3月 鶴見大学 卒業
2005~2006年 町田市民病院(歯科口腔外科) 勤務
2006~2007年 武蔵野赤十字病院(歯科口腔外科) 勤務
2007~2011年 東京医科歯科大学顎顔面外科(歯科口腔外科) 勤務
2011~2018年 けやき歯科 勤務
2018年5月 森の泉歯科 院長就任
現在に至る

